アルタス2 ICUステーションQ&A

ご購入前全般に関して

q1
水冷式と空冷式の違いは?
a1 空冷式は温度管理にエア回路を使用しますが、水冷式はエア回路を使用しません。
  言い換えれば、空冷式は直接冷やした空気(暖めた空気も同様)をケージ内に送り込みますが、水冷式はケージ内の空気を静かに巡環させ、温度を下げた冷却水により間接的に冷やすため、ケージ内外感染の可能性が極めて低いシステムといえます。
また、冷房動作の多い夏場でも風圧が少ないため高濃度酸素がケージ外に逃げにくく、空冷式では実現できなかったオールシーズンの高濃度酸素治療が可能であると同時に、患畜へのストレスをも軽減するシステムです。

 

q1
水冷式は本当にケージ内部が冷えるのか?
a1 冷房用の冷却水(不凍液)は5℃から-5℃まで変更が可能です。
  5℃に設定していただければケージ内20℃まで充分対応が可能ですが、冷却水の温度を下げることによりケージ内部温度を20℃以下に下げることももちろん可能です。ただし、水冷式は温度を下げた冷却水により間接的にケージ内の空気を冷やすので、直接空気を冷やしてケージ内に送る空冷式と比較すると冷却に時間がかかります。しかし、水冷式の場合、一度ケージ内部が冷えるとその温度を常に保持し続けるというメリットがあります。

注意
アルタスで設定できる最低温度は15℃ですので、冷却水を-5℃で下げた場合にも温度が氷点下になることはありません。
冷却水-5℃:設定温度15℃以下時の実験による最低温度は約10℃です。 (弊社調べ)

 

q1
アルタスの暖房方法は?
a1 暖房の際も冷房と同様にケージ内の空気を静かに巡環させてステンレス電熱ヒーターにより暖めます。
そのためケージ内外感染の可能性が極めて低く、また風圧が少ないため、患畜へのストレスをも軽減させます。

 

q1
アルタスはなぜランニングコストの少ない省エネ型なのか?
a1 アルタス2 ICUステーションはケージ内の空気を静かに巡環させ、冷房は水冷式で間接的に空気を冷やし、暖房もステンレス電熱ヒーターにより暖めます。そのため熱交換率が非常に高く、トータルエネルギーの消費量が少なくて済みます。また、空気が静かに巡環するため、酸素がケージ外に逃げにくく、高酸素25~40%治療が毎分1ケージ2リットルと消費量も少なくて済みます。

 

q1
操作が難しいのでは?
a1 温度・酸素濃度共に操作はツマミスイッチで行います。指定温度・指定酸素濃度にスイッチをセットするだけで自動制御されますので操作が非常に簡単です。
  湿度に関しては60%以上になると自動除湿されます。また太陽電子のICUは指定ツマミの位置を見れば設定温度・酸素濃度が一目でわかるので、複数人数でお使いいただいてもミスが発生しにくく安心です。
基本操作方法についてはアルタスICU基本操作方法にも記載がございますので、あわせてそちらもご覧ください。
ご購入前全般に関して 画像

※湿度に関しては製品出荷時60%以上になると自動除湿されるように設定されていますが、RH%の変更は可能です。
詳しくは操作・使用方法のQ.11をご覧ください。

 

q1
酸素切れ、操作ミスなどに対する機能は?
a1 基本的にアルタス各ケージ内には自然空気口を設けてありますので、停電時でも安心です。また、酸素切れによる酸欠18%以下および濃度が45%以上になった場合にはアラーム音と同時に自然空気口に設置されているファンが働き急速に安全の確保もいたしますのでご安心ください。

 

q1
床ヒーターシステムによる低温ヤケドの心配は?
a1 ケージ床部に通常通りタオル・新聞紙などを敷いてご使用いただいている場合でも以下の患畜については低温ヤケドの可能性があります。
 

注意が必要な動物は以下の通り

  • 弱って同じ体勢のまま動けない動物
  • 毛足の短い動物
  • 体重が重く床に接する面積の大きい動物については(特に要注意)

以上の動物が長時間使用する場合、低温ヤケドの恐れがあります。ヒーターはケージ別に操作できますので、この場合は必ず温度を低めに設定するか(30℃位)、タオルを二重にして敷いて下さい。また、小まめに動物の状態を観察するようお願いいたします。

 

q1
患畜からICUを使用するオペレーターへの伝染疾患に関しての対策は?
a1 弊社ではオプションでHAPAフィルターをご用意しております。病院内においてICU内部エアの排出回路設定が可能である場合、HAPAフィルター1段ダクトでの内部エア屋外排出、または2段フィルターによる室内排出も可能です。

 

q1
サイズはどのようにして選ぶべきか?
a1 アルタス2 ICUステーションは基本的に12L・14L・16Lサイズの3タイプをご用意しております。
  通常、標準型として12Lサイズをお勧めしていますが、ケージ下段の仕切板を使用せず1室で使用した場合、ゴールデンレトリーバー・ラブラドール等の床に接地する面積が大きい大型犬には少々狭く感じられるようです。大型犬の治療を深く考慮した場合には14Lサイズ以上をお勧めいたします。

 

q1
S型とF型の違いは?
a1 S型のアルタス2ICUステーションは各ケージ内部の天井に空調ユニットが露出取付けされていますが、
F型(フラットタイプ)は空調機が天井に埋め込まれているため、ケージ内部天井がフラット(平ら)です。

 

q1
16Lサイズ-F型のF3型とF4型の違いは?
a1 16L-F3型は上段ケージ向かって左側が高濃度酸素治療可能なICUケージ・右側は予備室です。
また、16L-F4は上段ケージ2室ともに高濃度酸素治療が可能なICUケージとなります。
(弊社では図入りのサイズ表をご用意しておりますので、電話またはFAX・メールにてご請求くださればお送りいたします。)

 

q1
動物の出し入れをスムーズに行うためケージ下段中心の柱を取り外せるか?
a1 上部に機械心臓部が入っている関係上、力学的にケージ下段中心部の柱を取り除くことはお勧めいたしかねます。
また、柱を取り外す改造もアルタスICUの耐久性を考慮した上で受け付けかねますのでご了承ください。

 

q1
下段仕切板を入れず1室で使用した場合の扉の隙間は大丈夫?
a1 アルタス2 ICUステーション下段は仕切板を外から入れるための隙間が扉と扉の間に約1cm開いています。
  アルタスはケージ内空気巡環システム(冷房は水冷方式)のため高濃度酸素がケージ外に逃げにくく、この隙間から急激に高濃度酸素が減るということはありませんが、内側から装着していただくステンレス製隙間カバーを備品としてお付けしていますので、このカバーをご使用くだされば全く問題はありません。

注意
2006.8月以降にご購入いただいたアルタス2ICUステーションF型には仕切板差込口オートシャッターが標準装備されています。

 

q1
格子ドアは購入時に付いてくるのか?また、他に付属品はあるのか?
a1 ステンレス製格子ドアは全ケージ分を標準付属品としてお付けしております。
  また、他の標準付属品は以下の通りです。
  • 中仕切板(ステンレス製)
  • 中仕切板隙間カバー(ステンレス製)
  • 除湿水専用受け皿(半透明プラスチック製トレー)

 

q1
アルタスに防音効果はあるのか?
a1 アルタスは基本的に高濃度酸素治療用ICUケージとしてつくられているので、外の音を全て遮断(またはケージ内部の音を全て遮断)することはできませんが、ケージ壁面内部(裏面のみ外部)にウレタンが使用されているため通常のケージに比較すると防音・断熱効果に優れています。

 

q1
ケージメーカーは指定できるのか?
a1 ご指定メーカーケージでのアルタス製作依頼も承ります。

 

設置に関して

q1
設置には何か準備が必要?
a1 ご注文をいただく際に専門の技術担当が細かくご相談をお受けいたしますが、望ましい電源供給・酸素供給栓については以下のとおりです。
 
  • 電源供給…単相100ボルト接地付3P。専用ブレーカー15または20アンペア。
  • 酸素供給栓…標準K型アウトレット(通称川重タイプ)・ホースは標準1.5m付
また、放熱のため、天井の高さが1800mm以上必要となり、夏期使用時、冷房能力によっては設置場所の室内温度を上昇させる場合がございますので、できれば排熱口の天井部に換気扇を設置することをお勧めしています。(換気扇は壁面への設置でも有効です。)
なお取付設置時の機器が通過する際の最低幅寸法は標準タイプで最低72cmです。

 

q1
ICUは壁にピッタリと付けて配置してもいいのか?
a1 構造上、排気口自体は壁に付いていても問題はありませんが、各ケージに設けられた自然空気口が本体より1.5cm程出ています。自然空気口は新鮮な空気を常に補充し、停電時の酸欠防止にも役立つ非常に大切な機能ですので、本体裏面は壁より3cm程離して配置してください。

 

操作方法・使用方法に関して

q1
水冷式アルタスの冷房と暖房の切り替え方法は?
a1 アルタスは2WAYコントロールの自動温度制御ですので、冷房・暖房の切替は不要です。春・秋の中間期、昼夜の温度差にも温度調節は不要です。
また、アルタスでは指定温度より内部が2~3℃高くなると冷房が自動的に働きます。逆に温度が下がりますと暖房が動作し、指定した温度ゾーンを保持します。

 

q1
温度は何℃くらいに設定しておけばいいのか?
a1 ICU(集中治療)では特別な場合を除き、冬期25±1.5℃、夏期23±1.5℃が最適値です。25±1.5℃に設定すればオールシーズン安定使用が可能です。

 

q1
冷却水は通常何度に設定しておけばいいのか?
a1 冷房用の冷却水(不凍液)は5℃から-5℃まで変更が可能ですが、通常5℃に設定していただければケージ内20℃まで充分対応が可能です。
なお、アルタスで設定できる最低温度は15℃ですので、冷却水を-5℃まで下げた場合にも温度が氷点下になることはありません。
  ※冷却水-5℃:設定温度15℃以下設定時の実験による最低温度は約10℃です。(弊社調べ)

 

q1
高濃度酸素治療をする上での注意点は?
a1 酸素は都市ガスよりカロリーの高い支燃性ガスです。アルタスには酸素過剰45%時のセイフティ機能を設けていますが、高濃度で治療する場合には必ず火気の有無を確認し、異常乾燥による静電気にご注意ください。

 

q1
高濃度酸素治療に効果的な酸素濃度は?
a1 アルタスICUでは30~35%が非常に効果的です。

 

q1
酸素発生器をICUに使用する場合の注意点は?
a1 医用酸素(ボンベ)と使用上の違いは全くありません。発生器によっては酸素濃度が40~50%の機種がありますが、注入時間を倍にすれば使用は可能です。
また、発生器の機種によっては回路が自動制御のため閉回路となり、この状態が長くなるとアラームが鳴ってしまう場合もありますが、特別なバイパス装置を付けることにより使用が可能です。この場合には発生器のメーカー名・酸素発生量をお知らせくだされば弊社でお取付けいたします。(有料)

 

q1
フローメーターなしでも酸素濃度のコントロールは可能?
a1 アルタス2ICUステーションの酸素濃度自動コントローラーは25%から40%までの切換えが可能です。この間の酸素濃度値で使用する場合には自動的に濃度が保たれますので、時間差を考慮に入れないのであれば、フローメーターで細かく調整する必要はありません。
  フローメーターを10リットルで流した場合には短時間でICU内の酸素濃度が上がりますが、少量で流した場合には当然10リットルに比べると時間がかかります。ただし、高濃度酸素使用量はどちらの場合も同量ですので、状況に合わせてフローメーターはご使用ください。

注意
25%以下での酸素濃度コントロールはフローメーターでの調節が必要となります。

 

q1
酸素濃度を25%以下に設定したい場合はどうすればいいのか?
a1 酸素濃度コントローラーの切換えスイッチを25%に合わせ、フローメーターで調整してください。

 

q1
ケージ内の消毒はどのように行えばいいのか?
a1 アルタスには殺菌灯が搭載されていますので、バクテリア菌類の消毒には有効です。また、オゾン発生もあり、脱臭機能も活用できます。消毒および脱臭の方法は治療使用前後に10~30分程、セイフティ機能である殺菌脱臭を行ってください。

 

q1
点滴等はどこから入れるの?
a1 アルタスML型はドア周辺がゴム張りなので、その隙間から点滴等の管を入れることが可能です。
(ゴム部を三角形などに切ると管を入れやすくなります。)また、各ケージドアにも管類を入れる穴が設けてあります。

 

q1
自動除湿のRH%は変更できるのか?
a1 自動除湿RH%調節ネジは早急に除湿したい場合、ドライバーなどでまわして変更が可能です。(左回転⇒低湿・右回転⇒高湿)ただし、基本的には調節ネジが製品出荷時50~60%に設定されていますので、一定の時間が経つとその%に除湿されます。
 

通常はご変更いただく必要はないかと思われます。
また、出荷時の設定からネジをご変更いただいた場合には必ず元のRH%に戻してご使用ください。

注意
元のRH%(設定時60%)に戻すにはかなりの時間を要すため、基本的には変更はお勧めいたしませんが、変更の必要がある場合には、前もって設定されている場所に印などを付けてから調節ネジをまわすようにしてください。

 

q1
床部に何も敷かずに使用しても大丈夫?
a1 床ヒーター使用時は必ずタオルなどを表面に敷いてご使用ください。また、以下の患畜については低温ヤケドの可能性がありますのでご注意ください。
 

注意が必要な動物は以下の通り

  • 弱って同じ体勢のまま動けない動物
  • 毛足の短い動物
  • 体重が重く床に接する面積の大きい動物については(特に要注意)

以上の動物が長時間使用する場合には必ずヒーターの温度を低めに設定するか(30℃位)、タオルを二重にして敷いて下さい。
また、小まめに動物の状態を観察するようお願いいたします。

 

管理・保守に関して

q1
アルタスICUの主な管理作業は?
a1 冷却水の管理が主な作業となります。適量ランプが消灯した場合には補給をお願いいたします。また、過剰湿度の場合には50~60%で除湿機能が自動作動します。タンクに除湿した水が溜まりますので時々チェックをお願いいたします。

 

q1
薬剤がかかっても大丈夫?
a1 塩素系薬剤は金属部分を腐蝕しますので、使用を控えてください。

 

q1
掃除が大変なのでは?
a1 使用する方の目線で設計されていますので、非常に掃除が簡単です。
 

具体的にいうならば、床・壁面が極めてフラットなので、汚れがふき取りやすく、クーラーフィルターに関しても手の届くアルタス左上心臓部下部トビラ内に収められているので、掃除がラクにできます。
また、各ケージ内部天井の空気巡環用フィルターもネジ(4箇所)を取り外し、掃除機でホコリ・毛などを吸い取っていただければ、正常なフィルター機能および清潔さを保つことが可能です。

フィルター掃除方法

古い歯ブラシ等でフィルター細部のホコリを落とし、フィルター本体も含め、掃除機で吸い取ってください。

 

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